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720万通りの灯り

令和2年度の国勢調査で分かった世帯数の数の数が722万7180世帯だったそうです。

子供のころ、初めて東京を訪れたときの建物とその窓の多さに驚きました。
関東平野の広大な平地に所狭しとビルやマンションが立ち並びひしめき合っている。その一つ一つの灯りの中に少なくとも誰かがいて、その人がその窓から毎日違った景色を見て、泣いて笑って怒って喜んでいるんだと思うと圧倒されたものです。

30年経って、今や私もその灯りの一つとなり、つましくも東京の片隅に息子と住んで暮らしています。
みんなと同じように毎日起きて、眠って、食べて、息子と笑って、たまに喧嘩して、この何気ない一日の積み重ねが人生になってるんだと思うとおもしろい。部屋というのも人生の一部だなと思います。

そもそもの人間の暮らしは雨風をしのげる洞窟から始まって、移動しながら簡単な小屋を建てたり、集団で定住するようになったら協力してより頑丈な家を家を建てて暮らしてきたと思いますが、そこからは何千前年か経って今は安全な住居が簡単に(お金を払えば?)手に入るようになりました。
安全に快適に暮らせる家があって、そこを好きにできる余裕があるのは幸せなことだとしみじみ思います。
今はIKEAもあるしヤフオクもメルカリもあるから、部屋を整えるのもそんなにお金がかかりませんしね。

よく近くの河川敷を散歩することがあるのですが、夕暮れなんかに歩いていると川沿いの家やマンションの部屋の灯りが漏れていて、少しだけその部屋の雰囲気を垣間見ることができます。(のぞき魔ではありませんよ。)
部屋の灯りの一つをとってもそれぞれです。くっきり明るい蛍光灯から、間接照明の部屋、シャンデリアがある部屋。窓辺に植物やぬいぐるみがあったり、壁一面の本棚やサーフィンの道具がベランダに干してあったり。

子供のころと同じで今もそんな灯りをみながらそこに住む人たちの暮らしを思い浮かべるんです。
今思うのは、幼い私には想像もできなかった喜びや悲しみ、人生の甘さや苦さがそこにはあるんだよなということ。
宇宙からでもはっきり東京の街の明かりは見えますが、自分も悲喜こもごもしながら宇宙まで届く灯りの一つとなって人生を送っているのだと思うとなんだか不思議な気分です。

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この記事を書いた人

こころ からだ 整う シンプルライフ シンプルマインド
30代シングルマザーが目指す東京シンプルライフ

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